レース観戦中や、予想のときなどに、さりげなく出てくる競艇用語って意外と多くありませんか?
今回は、そんな競艇用語の中から、良く耳にし初心者が分かりにくいものをまとめてみました。
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①キャビる
“キャビる”とは、艇が他の艇の引き波に乗ることによって、急激に速度が落とすことです。引き波とは、船が走ったあとに出来る波のことです。
船は引き波に乗ってしまうと、水の中の気泡によって、プロペラが空転状態になってしまいます。これにより、船は推進力を失ってしまうのです。
モーターの音を聞いていると「ブウォーンブウォン」とバイクや車などの空ぶかしのような音が聞こえると思います。
ターンの時に、この“キャビる”ことによって予想していた選手が後続に追い抜かれてしまうととても辛いです。
また、“キャビる”は略語で、正式には「キャビテーションを起こす。」といいます。
②先マイ
“先マイ” とは最も内側にいて、かつ最初にターンを回ることです。
「回る」が“マイ”に変化したと言われており、先に回ることから“先マイ”と言います。
ちなみに、内側に艇がいる場合には“まくり”というので注意しましょう。
また、他の艇は先にターンを回られてしまうと、その艇が作った引き波に乗ってしまうことが多くなります。
そのため、“先マイ”は自分が先に行くだけではなく、他の艇のスピードを落とすという意味でも有力な航法なのです。
③ツケマイ
“ツケマイ”とは、簡単に言えばターンの時に内側に艇がいる状態で、外側から被さるように抜いていく航法です。
そういうと、「まくりとどう違うの?」と思うかもしれません。
まくりとの最大の違いは、 “ツケマイ”は全速ターンで抜いていくだけではなく、内側の艇に船体をぴったりと付けるようにして抜いていく技だということです。
つまり、「付けて回る=“ツケマイ”」なのです。
それによって、自分が作る引き波によって相手のスピードを落とすことができます。
この“ツケマイ”は、他艇がターンを回るのに合わせてくっ付くように回るわけですから、ターンスピードと高度な操作技術が必要な技です。
プロペラにより進む競艇ならではの技といえます。
④しぼる
“しぼる”とは、外側の艇が第1ターンマークでまくりを決めたいときに、スタートから早めにコースの内側にコースを絞って行く際に多く使われます。
内側にいる選手は“しぼり”により、全速ターンや、差しを決めることが難しくなります。
つまり、好スタートを切り先にいる状況を利用して他の艇をブロックするのです。
道中でも他の艇と競り合っている際にコースを絞ることもありますが、他の艇がすぐ後ろに迫っている状況で、無理矢理コースを塞ぐ事は危険な行為であり、”悪質なしぼり”は「不良航法」として失格になることもあります。
⑤チルト
競艇おける“チルト”とは、ボートにモーターを取り付ける角度のことです。
選手はボートにモーターを取り付ける時に、この“チルト=角度”を選択できます。“チルト”は、「-0.5~3」まで、0.5刻みに8通りで調整することが出来ます。
しかし、使える“チルト”は競艇場によって異なります。
“チルト”には、上げると艇先が上がり、水面抵抗が小さくなるという特徴があります。
逆に、下げると艇先が下がり水面抵抗が大きくなります。
つまり、“チルト”を大きくするとスピードが出やすくなるのです。しかしその代わりに、スタートやターンが難しくなります。
逆に“チルト”を下げると、ターンが安定して流されにり、一般的には-0.5度の調整が多いです。
外枠の選手がターンのし易さを犠牲にしチルト3度でまくり一撃を狙う場合もあります。